2025年1月10日

こんにちは。
大田区のうみのいろ歯科矢口渡です。
歯を失う主な原因として挙げられるのが「むし歯」「破折」「歯周病」の3つです。それぞれ異なるメカニズムで歯にダメージを与えますが、適切な予防を行うことで健康な歯を長く保つことができます。今回は、この3つの原因について詳しく解説し、日常で取り入れられる予防策を解説します。
■むし歯

むし歯は、食べ物や飲み物に含まれる糖分を餌に、プラーク内の細菌が酸を作り出すことで起こります。この酸が歯のエナメル質を溶かし始め、進行すると象牙質や歯の神経にまで到達してしまいます。初期段階では痛みを感じることは少ないため、気づいたときには深刻な状態になっていることも少なくありません。
むし歯が進行すると食事や会話に支障をきたすだけでなく、最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。例えば、神経まで達したむし歯は根管治療が必要となり、それでも治らない場合は歯を抜かなければなりません。このような事態を防ぐためには、日頃からフッ素入りの歯磨き粉を使用し、丁寧に歯を磨くことが大切です。また、定期的に歯科検診を受けることで、早期発見・治療につなげることができます。
■破折

破折は、歯が外部からの衝撃や過度の負荷によって割れたり折れたりすることです。例えば、転倒や衝突などの外傷によって歯が破損する場合や、歯ぎしりや食いしばりによる慢性的な負担が原因となることがあります。また、むし歯や過去の治療で弱くなった歯も破折のリスクが高まります。
破折が軽度であれば修復が可能な場合もありますが、歯の根まで達している場合は抜歯を余儀なくされることがあります。さらに、破折した部分から細菌が入り込むと、感染や炎症を引き起こす可能性が高まります。これを防ぐためには、硬い食べ物を無理に噛むことを避け、必要に応じて歯ぎしり防止用のマウスピースを使用することが重要です。また、定期検診を受け、治療済みの歯や詰め物の状態を確認することも効果的です。
■歯周病

歯周病は歯ぐきに炎症を引き起こし、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまう病気です。初期段階では歯ぐきの腫れや出血といった症状が見られる程度ですが、気づかないうちに進行し、歯がぐらついたり抜け落ちたりすることもあります。大人が歯を失う原因として最も多いのがこの歯周病です。
歯周病は、歯と歯ぐきの境目に溜まるプラークや歯石が主な原因です。適切なブラッシングを行わないとこれらが蓄積し、歯周組織を破壊していきます。また、喫煙やストレスといった生活習慣も歯周病の進行を早める要因となります。予防のためには毎日の丁寧な歯みがきに加え、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して歯と歯の間を清潔に保つことが重要です。さらに、歯科医院での定期的なクリーニングで歯石を除去することも、歯周病を防ぐ効果的な方法です。
■まとめ

むし歯、破折、歯周病はいずれも歯を失う主な原因ですが、それぞれ適切な予防策を講じることでリスクを大幅に軽減することができます。歯みがきや生活習慣の見直しはもちろんのこと、定期的な歯科検診を受けることが健康な歯を守るための第一歩です。
当院では、これらの原因を防ぐための予防治療から、治療が必要な場合の適切なケアまでトータルサポートを行っています。歯に関するお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。