2024年12月20日

こんにちは。
大田区のうみのいろ歯科矢口渡です。
「昔は歯並びが良かったのに、気づいたら歯がずれてきた…」というお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?歯並びの変化は年齢を重ねるにつれて起こりやすく、特に中高年になるとその傾向が顕著になります。今回は、なぜ歯並びが年齢とともに悪くなるのか、その原因と対策について解説します。
■歯並びがずれてくる原因

なぜ歯並びの変化が起こるのでしょうか。
・歯を支える骨の変化
歯は歯槽骨という顎の骨に支えられています。この骨は加齢とともに徐々に減少しやすく、歯を安定させる力が弱くなることがあります。これが原因で歯が動きやすくなり、結果的に歯並びが悪化するのです。特に歯周病が進行すると骨の減少が加速し、歯の位置が変わりやすくなります。
・噛み合わせの変化
加齢により歯の摩耗が進むと、噛み合わせのバランスが崩れることがあります。その結果歯が少しずつ動き出し、歯列全体が乱れる原因となります。また、抜けた歯を放置するとその隣や反対側の歯が空いたスペースに移動し、全体的に歯並びが悪くなることもあります。
・生活習慣や癖の影響
無意識の癖や生活習慣が、歯並びの変化に大きく関わっています。
舌癖:舌を前に突き出したり、歯に押し当てる癖があると、前歯が押されて歯並びが悪くなることがあります。
食いしばり・歯ぎしり:歯に過剰な力がかかり、歯が動いてしまうことがあります。
口呼吸:口を開けている時間が長いと唇や頬の筋力が低下し、歯列が乱れやすくなります。
・親知らずの影響
親知らずが横向きに生えている場合やスペースが足りない場合、周囲の歯を押して全体の歯並びを乱すことがあります。これにより、奥歯だけでなく前歯にも影響が及ぶことがあります。
■歯並びを治すだけでなく、癖の改善も必要

歯並びを悪化させる原因となる癖を放置すると、矯正治療で一度整えた歯も再びずれる可能性があります。歯列矯正を成功させ長期間その効果を維持するためには、生活習慣や癖の改善が重要です。
・舌癖を改善する方法
舌癖とは、無意識のうちに舌を前に突き出したり、歯に押し当てたりする癖のことです。この癖は、前歯を外側に押し出して歯並びを乱したり、噛み合わせに悪影響を及ぼしたりする原因となります。舌癖を改善するには、舌の正しい位置を意識することが大切です。理想的な舌の位置は、上顎の前歯の付け根付近(スポット)に舌先を置くことです。必要に応じて「口腔筋機能療法(MFT)」という舌や唇の筋肉を鍛えるトレーニングを受け、舌の位置を正しく整えましょう。
・口呼吸を鼻呼吸に変える
口呼吸は、口を開けたまま長時間過ごすことで唇や頬の筋肉が低下し、歯列が崩れやすくなる原因になります。また、口腔内が乾燥して細菌が繁殖しやすくなるため、むし歯や歯周病のリスクも高まります。鼻詰まりやアレルギーなどが原因で鼻呼吸が難しい場合は耳鼻咽喉科で診察を受け、原因を取り除く治療を進めるようにしましょう。
・歯ぎしり・食いしばりへの対策
歯ぎしりや食いしばりは、寝ている間やストレスを感じたときなど無意識のうちに行われることが多く、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼします。これらの習慣が続くと、歯に過剰な力がかかり、歯が動いてしまうだけでなく、歯の摩耗や顎関節症の原因にもなりかねません。必要に応じて「ナイトガード」を歯科医院で作成してもらい、歯や顎への負担を軽減しましょう。
■まとめ

歯並びが悪くなる原因は加齢による変化だけでなく、癖や生活習慣にも大きく関係しています。矯正治療で歯を整えるだけでなく原因となる癖を改善することで、歯並びや歯の健康を保つことが可能です。
矯正治療にご興味のある方は、お気軽に当院までご相談ください。