2025年11月10日

こんにちは。
大田区のうみのいろ歯科矢口渡です。
鏡を見たとき、「歯並びは悪くないけれど、最近なんとなく噛みにくい」「奥歯に力が入りにくくなった」と感じたことはありませんか?実は、見た目にきれいに並んでいても“正しく噛めていない”ケースは少なくありません。
今回は、「前歯と奥歯、それぞれの役割」そして「インビザラインで整える噛み合わせ」についてお話しします。
■前歯と奥歯、それぞれの大切な役割

歯は、見た目が整っているだけでは本来の力を十分に発揮できません。それぞれの歯が「自分の役割」を果たすことで、全体としてお口が調和します。前歯は、食べ物を“噛み切る”ための歯です。また、発音や見た目の印象にも関わり、笑顔をつくるうえでとても重要な役割を持っています。
一方で奥歯は、しっかりと“噛みしめる”ための歯。食事のときの咀嚼力(そしゃくりょく)を支え、全身の健康にもつながっています。
■前歯が奥歯を守り、奥歯が前歯を守る関係

「前歯には前歯の仕事があり、奥歯には奥歯の仕事がある」とよく言われます。たとえば、奥歯がしっかり噛み合っていると、咀嚼の力を分散でき、前歯への負担を減らすことができます。逆に、前歯の位置が正しく整っていると、噛むときに奥歯がスムーズに噛み合うように導いてくれるのです。
このバランスが崩れると、
・前歯だけが先にあたって奥歯が浮いている
・奥歯しか噛んでおらず、前歯が機能していない
といった状態になります。見た目には「きれいに並んでいる」ように見えても、実は噛み合わせが不安定な場合があるのです。
■8020達成者の特徴にも見られる「正しい噛み合わせ」

「80歳で20本の歯を残そう」という8020運動。達成者の方々を調べると、驚くことに反対咬合(受け口)の人は0%、さらに過蓋咬合(噛み合わせが深い)や上顎前突(出っ歯)の人もほとんどいないと報告されています。つまり、“歯を長持ちさせている人ほど、噛み合わせのバランスが整っている”ということ。見た目だけでなく、「噛み合わせの健康」こそが、生涯にわたって自分の歯で噛み続けるための大切な要素なのです。
■インビザラインで整える自然で機能的な噛み合わせ

矯正治療というと「見た目をきれいにするもの」という印象を持たれる方も多いかもしれません。しかし、インビザラインによる歯列矯正は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせを整えることで“歯の寿命を延ばす”というメリットもあります。
透明なマウスピース型の装置を少しずつ交換しながら、歯を理想的な位置へ導くインビザライン。力のかかり方をコントロールできるため、「奥歯でしっかり噛めるようにする」「前歯の当たり方をバランスよくする」といった、機能面での改善も可能です。特に大人の方では、歯ぐきや骨の状態を考慮しながら、無理のないペースで歯を動かすことができます。そのため、痛みや違和感が少なく、日常生活に支障を感じにくい点も魅力です。
■まとめ:噛み合わせを整えて、これからも“しっかり噛める”毎日を

「最近、奥歯でしっかり噛めない」「前歯が動いてきた気がする」そんな小さな変化は、噛み合わせのバランスが崩れているサインかもしれません。噛み合わせは見た目だけでなく、歯の寿命や全身の健康にも関わる大切な要素です。
人生100年時代、これから先も自分の歯でしっかり噛めるように。現在の歯並びを見直すことは、未来の健康への投資です。
気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。インビザラインで“噛む力”と“美しさ”を両立させましょう。